報告2:長くて短い一日
皆さんの優しい応援メッセージや応援パワーのおかげで
ぶん太に幸運が集まり、パッパッと事が良い方へ進みました。
どんどん元の元気なぶん太に戻ってます♪
たくさんの方々から、ぶん太へのエールをいただいて
ありがたくて 嬉しくて 胸が熱くなりました。
本当にありがとうございました。
これからも“ぶん太&ひななの楽しいおとぼけ生活”見て下さいね。
検査の日の事を、できるだけ分かり易くお伝えしようと思います。
キワドいスプラッタ気味な画像もありますので、苦手な方は薄目で見るか超速スクロールか
閉じるかをお薦めします。
(記録の意味もある為)かなり長くなりました。お時間のある時に少しずつでも、
見て下さればと思います。
(てんこ盛りな文字を見ると拒否反応が起きる方は、「ななめ読み」又は「読まない」
いずれかを選択してください)
僭越ですが皆さんの「もしもの時」の参考になれば幸いです。
(今回、治療・手術をしていただいたのはフジタ動物病院です)
11月5日の検査の日のぶん太は、だいぶ元気でした。
病院行くからリードを付けたら、
これから痛い検査だということも知らずに(あたりまえ)
嬉しそうにちゅぱちゅぱ待機してました。
病院までの道すがら、気がつけば、私たちの車の前をバキュームカーが走っているではないですか!
「“ウン(運)”だ! ついていけば、運がついて病院でもイイほうに進むかも♪」
な〜んて言いながら、むりやりプラス志向で少しでも気分を明るめにもっていきます。
別れ道でも、離れることなく、ずーっと先導してくれてる、このウン搬車さま!
なんか、本気で“運命の神様”が味方してくれてる気分になりましたよー。
バキュームカーの先導をこれほど本気で喜んだのは生まれて初めてでした〜♪
この日の予定は、まず再度血液検査をして、全身麻酔がかけられる体かどうか調べます。
OKなようなら、ぶん太を預けて私達は一旦帰宅。
麻酔をして、全体と頭部のレントゲン撮影、口腔内の診察・検体採取。
夕方麻酔の醒めるころ迎えに行って、検査結果を説明してもらい、
今後の治療法を決める、という段取りです。
ぶん太に聴診器をあてている院長先生を見て、
いつもの獣医さんに「ぶん太は“不整脈”」と診断されていたのを思い出しました。
それを伝えると、笑っていた院長先生の顔色がサーッと変わり、
聴診器をかけなおして、かなりの間、慎重に聞き続け、確かに音が途切れる事を確認しました。
「もしかして、麻酔は、今回だけではなく、一生かけられないかもしれません」と言われました。
こんどは私たちの顔色がサーッと変わります。
急きょ、検査内容の追加です。
心電図とエコー(超音波)で、心臓の検査です。
「不整脈」と言われていながらも、今の今まで、さほど気になる
ようなところも見当たらず、超ハイパー元気なぶん太しか見た事が
なかったため、それほど「不整脈」を危惧していませんでした。
またしても発覚、ダメ飼い主・・・。
前回の血液検査で異常に少なかった血小板数値。
正常値「18万〜51万」のところ、ぶん太は「4万5千」でした。
「検査当日に再測定したら、20万とかに変わるって事もありますから」
と前回言われてたけど、とても不安です。
一番気になるところでした。血が止まりにくいわけですから、手術をしても
止血に手間取るだろうし、なにより日常、大ケガでもしたら・・・。
神妙な面持ちの院長先生や、嫌がるぶん太の不安そうな顔を見て、緊張しました。
後ろ足から血を抜いて、血液検査です。
不整脈がどの程度のものなのか、心臓は麻酔に耐えられるのかエコーで調べます。
かなりの時間が経ちました。
やっと、名前を呼ばれ、診察室に入り、心電図のある部屋へ案内されました。
ぶん太が震えて横たわっていました。
この時は、心臓部担当(?)の先生が丁寧に説明して下さいました。
エコーの結果:心臓に異常なし。
心電図:少し長めに調べた結果、心拍は確かに止まる箇所があるが、加療する
ほどでなく日常生活上、問題なし。
ということで、ぶん太の不整脈は不整脈とは言えないくらい軽度のもので、麻酔に
影響を及ぼす心配がないことが判明しました。
ちなみに、皆さんの愛犬が、もし普段遊んでいる時に急に倒れたり、動かなくなったり
した場合は、不整脈や心臓疾患の恐れがありますので、その時は、例え、何事も
無かったようにすぐ動き出したとしても、速やかに病院に連れて行き診てもらいましょう!
震えるぶん太を抱きあげて、次は院長先生からの説明です。
血液検査の結果は、うれしいことに前回よりも良好でした。
心配していた血小板数値は、なんと「28万2千」(正常値:18万〜51万)。
ほんとに増えてる〜♪先生の言った通りだ〜。
院長先生より、心臓も正常で全く問題なく麻酔がかけられる体だと
お墨付きをいただきました。
「夕方迎えに来る時には、原因と今後の治療法が分かってるんですか?」
と聞くと、最高の笑顔で
「はい、全部分かります。大丈夫ですよ。安心して下さい。」
ゔ〜〜心強い〜〜。頼もぢい〜〜。ブジダぜんぜぇ〜。
ぶん太、不安そうな顔してたけど、私達は心から安心して預けることが出来ました。
5時過ぎ、はやる気持ちを押さえながら、病院へ向かいました。
早くぶん太に会いたい。
だいぶ歯肉を切り取られたんだろうか?
血は止まったろうか?
あ、そうか血小板は大丈夫だったんだ。
怖がってないかな?
今後どんな治療をするんだろう?
そんな浮き足立った状態で、待合室で待つ時間が
とてもとても長かったぁ。
呼ばれると、極上の笑顔で院長先生が待っていました。
最初に口頭で「ぶん太の口腔内の異常」を(え?異常?)
レントゲン写真を前に説明され、その後、奥の方に通されました。
奥にはモニタがあり、それには、ぶん太の口の中の画像が画面いっぱいに写ってます。
(下の最初の画像です)
どこが異常なのか、モニタを示しながら説明を続けます。
まず、ぶん太のうわあごの前歯(6本あるはずの切歯)は7本もあり
1本余分だったのです。(前歯の親知らず?)
それにより、歯の生え方、並び方が悪く、歯肉の状態にも
悪影響を及ぼします。
これが問題の歯並びだぁ〜
それと、一番の原因、ぶん太は「歯肉増殖症(歯肉過形成症)」という病気でした。
読んで字の如く、歯肉全体が過剰に増殖する病気です。
症状が悪化すると、歯肉が歯におおいかぶさるようになり、
歯と歯肉の間にポケットができ、そこに食べカスや雑菌が入り込み
歯周炎・歯周病を招きます。
コリー、シェルティ、ボクサー、レトリバー種に、短頭種にも、よくみられるそうです。
普段から、ぶん太の歯並びの悪さと、犬歯の短さ(というより、どれが犬歯なの?と思ってた)には
気付いていましたが、他のボステリと口の中までは比べた事がなかったので、
異常だとは思ってもいませんでした。
ぶん太はすでに、ほとんどの歯が歯肉におおわれ、かなり深いポケットが
出来ていて、当然のごとく歯周病になったようです。
そんなことも知らずに最近、硬い骨付き肉のオヤツを与え続けていたので、
膨らんだ歯肉が傷付いて、徐々に膿んできていたポケット内が破裂したのです。
血が出るということは、相当痛みも伴っていたそうです。
本当にかわいそうな事をした、と反省しました、が
この病気の場合、あまり歯肉にショックを与える事もせず気付かないでいて
症状が知らないうちに悪化し、歯を支える骨まで蝕む事になるらしいので
「あー、私が硬いおやつを与え過ぎたおかげで気付いたんだ」
と、これまた超・鬼・プラス思考発揮で「気付けてよかった」と
思い直しました。(おいおい:ぶんかず)
どれくらい、増殖していたか、測定具で診てみると・・・
目盛り全部の範囲は1センチちょいあります。うわっ。ずいぶん入りました。
「原因がはっきりわかったので、すぐに手術に取りかかりました」
と先生。(麻酔をすることになった段階で、説明を受けた上、手術等に関しても
承諾書にサインしてます)
え? 手術ぅ? って。え? 検査だけでは? え? え? もうしたんですかぁ? え〜〜〜〜?
私たちの驚きを知ってか知らずか、先生は
手術の様子の画像をモニタに順ぐりに写し出しながら、
ひょうひょうと説明します。
手術中にこういう撮影までしてくれるんだぁと、驚くやらうれしいやら。
それと同時に、この時真後ろの診察台から
「クゥ〜ン、クゥ〜ン」と切なそうな鳴き声が・・・。
説明中だったけど、あまりに気になって後を見ると
会いたかったぶん太が、看護師さんにホールドされながら、私達を見て
鳴いているのです。
「ぶん太だぁ!」と説明中にもかかわらず、叫びましたよ。
すぐにでも抱きしめたいのに、藤田先生の説明は止まりません。
涙をのんで、鳴いてるぶん太をそのままに、
説明を聞き漏らすまいと、なんだか必死でした。
「歯肉切除術」「歯肉整形術」
「歯石・歯垢除去&ルートプレーニング」
※ここから、手術シーンになります。出血はほとんど無いと言ってもいいくらいですが、
ニガ手な方は横目で、もしくは焦点を合わさずに見ながら、ダーッとスクロールして下さい。
どこまで切るのか印をつけていく。歯肉の根元の赤いポッチがその印。
電気メスで歯を傷つけないよう、、ジワジワと切開していきます。
剥離子で歯肉を除去します。
歯肉全体の形態を整え、修正する。これで、ほぼ完了。
術前と術後を見比べて下さい。
おお、犬歯が犬歯だ〜。奥歯もすっきりしてる。しかも、なんか歯がきれいだよぉ。
犬の歯になってる〜。
ひと皮むけて、凛々しい感じ。(親ばか)
今迄短いと思っていた犬歯は埋まっていただけで
ちゃ〜んと見えるようになりました。
歯石が付きまくって汚れていた前臼歯もルートプレーニング(※)でキレイになってます。
(※ルートプレーニングとは:麻酔をかけて、歯周ポケットの奥深くの歯石や感染した歯質を
専用の器具を使ってきれいに取る治療をのことを言います)
以上が今回の手術の全容です。
検査前に心配してた
「検査でどの位歯肉を切るんだろう? 何ミリ? 何センチ?」
どころか、そんなもんグワ〜っと超越し、歯肉、ほとんど、切り取っちゃいましたから〜。
すごすぎるぅ。
ぶん太、寝てる間の出来事とはいえ、よく頑張ったね。偉かったね。
院長先生も「骨にまだ影響してなかったので本当に良かったです」
とホッとされてました。
ただ、この病気は繰り返す可能性があるそうなので、本当に今後のケアが重要です。
院長先生の、術中の写真を見せながらの説明は、とても分かり易く、
まるで手術を見ていたかのような気にさせられました。
写真を数枚拝借出来ないか尋ねると、
全ての写真をコピーしたCD-ROMを用意して下さいました。ありがとうございましたぁぁぁ(涙)
本当に、この病院・藤田院長先生に出会えたことを、感謝しました。
あんなに可哀想な状態だったぶん太を、
待たせる事なくすぐに助けて下さって
元気に甘えるぶん太を抱きながら
言い様のない、よろこびでいっぱいになり
涙が止まりませんでした。
カズさんも 泣いてました。(泣いちょらんて!:ぶんかず)
心からお礼を伝え、
幸せな気持ちで帰りました。
待合室で待ったり、一時帰宅で夕方まで心配しながら時間が過ぎるのを待ったり
とにかく待つ事が多かった一日で、その時は長く感じたけれど、こうして過ぎてみると
あっという間の一日でした。ほんとうに長くて短い一日でした。
麻酔から醒めた後は体温が急激に下がる為暖かくするように言われました。
帰宅の車中から眠そうにしていたぶん太は家に着くなり爆睡です。
ぶん太が帰って来て嬉しくてしかたないひななですが、まだ遠慮してます。
眠気も去ったようで、そろそろ遊びのお誘いかな?
でもおまえさん、病み上がりみたいなものだぞ、ぶん太く〜ん。
翌日です。いつものように、かまれてます。
うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーと、いつものバトル。
心なしか、力が入りきっていないような・・・。
バトルもひななに押され気味?
でも、ひななはウレシいんです。
先生から「まだ噛むおもちゃは与えないように」と言われてるから全部しまってあるのに、
やんちゃ娘がちらかしていきます。やめてぇぇぇぇ
硬いドライフードではなく2週間は缶詰等の柔らかいフードを与えます。
なもんだから、ぶん太、美味しいのか食べる食べる!
何しろ人間にもおいしそうと思えるニホイがします。
歯肉がしっかりするまでは、歯磨きはせず、消毒液で口腔内を清潔に。
スプレーなので、シパシパと、簡単です。誰にでも簡単に出来ますし、普段からのケアにもお勧めだそうです。♪
今回のことを肝に命じ、ひななも、さっそく歯磨きの練習ね♪
皆さんも「歯の磨き方」を参考にして毎日磨いてあげて下さいね。
今は、まだ歯肉が痛むようで、ひななと引っ張りっこが始まっちゃってもすぐに離します。
でも、それ以外は本当に以前通り元気です。
術後だっちゅーのに、四六時中バトルしてます。だんだん力も入ってきました。
軽く一日20回はこなしてますよ。
一日、何度もキレイになった歯を見ては
「ぶん太かっこよくなったね〜」と親バカしてます。
犬の歯磨き。
軽視し過ぎていた私は今回、心底反省しました。
噛むのが大好きな犬が「噛めなくなる」事程かわいそうなことはありません。
どんな仔も、食べカスは歯肉の間に入り込みます。
人間より歯周病になりやすいワンコ達。
可愛いから、喜ぶから、と、つい与えてしまうおやつ。
そこで終わりにしないで、口の中のケアも忘れないようにするようにします。
皆さんも、今一度、大切な愛犬の歯をチェックしてあげて下さい。
ちなみに、帰宅後に家にある固いおやつ類(ひづめや骨など)はソッコーごみ箱行きとなりました。
バキュームカーさん、ありがとう。
おかげで、何もかもあ〜っという間に、いい方向で事が済んでしまいました。
ぶん太も安らかに眠れるようになりました。イビキは相変わらずですが。
フゴ〜、フゴ〜、フゴ〜。
ひなな「兄たん・・・いびきがうるちゃいでちゅ・・・グガ〜、グガ〜、グガ〜・・・。」
ぶん太「おまえこそ・・・フゴ〜、フゴ〜、フゴ〜・・・。」
ぶん太に幸運が集まり、パッパッと事が良い方へ進みました。
どんどん元の元気なぶん太に戻ってます♪
たくさんの方々から、ぶん太へのエールをいただいて
ありがたくて 嬉しくて 胸が熱くなりました。
本当にありがとうございました。
これからも“ぶん太&ひななの楽しいおとぼけ生活”見て下さいね。
検査の日の事を、できるだけ分かり易くお伝えしようと思います。
キワドいスプラッタ気味な画像もありますので、苦手な方は薄目で見るか超速スクロールか
閉じるかをお薦めします。
(記録の意味もある為)かなり長くなりました。お時間のある時に少しずつでも、
見て下さればと思います。
(てんこ盛りな文字を見ると拒否反応が起きる方は、「ななめ読み」又は「読まない」
いずれかを選択してください)
僭越ですが皆さんの「もしもの時」の参考になれば幸いです。
(今回、治療・手術をしていただいたのはフジタ動物病院です)
11月5日の検査の日のぶん太は、だいぶ元気でした。
病院行くからリードを付けたら、
これから痛い検査だということも知らずに(あたりまえ)
嬉しそうにちゅぱちゅぱ待機してました。
病院までの道すがら、気がつけば、私たちの車の前をバキュームカーが走っているではないですか!
「“ウン(運)”だ! ついていけば、運がついて病院でもイイほうに進むかも♪」
な〜んて言いながら、むりやりプラス志向で少しでも気分を明るめにもっていきます。
別れ道でも、離れることなく、ずーっと先導してくれてる、このウン搬車さま!
なんか、本気で“運命の神様”が味方してくれてる気分になりましたよー。
バキュームカーの先導をこれほど本気で喜んだのは生まれて初めてでした〜♪
この日の予定は、まず再度血液検査をして、全身麻酔がかけられる体かどうか調べます。
OKなようなら、ぶん太を預けて私達は一旦帰宅。
麻酔をして、全体と頭部のレントゲン撮影、口腔内の診察・検体採取。
夕方麻酔の醒めるころ迎えに行って、検査結果を説明してもらい、
今後の治療法を決める、という段取りです。
ぶん太に聴診器をあてている院長先生を見て、
いつもの獣医さんに「ぶん太は“不整脈”」と診断されていたのを思い出しました。
それを伝えると、笑っていた院長先生の顔色がサーッと変わり、
聴診器をかけなおして、かなりの間、慎重に聞き続け、確かに音が途切れる事を確認しました。
「もしかして、麻酔は、今回だけではなく、一生かけられないかもしれません」と言われました。
こんどは私たちの顔色がサーッと変わります。
急きょ、検査内容の追加です。
心電図とエコー(超音波)で、心臓の検査です。
「不整脈」と言われていながらも、今の今まで、さほど気になる
ようなところも見当たらず、超ハイパー元気なぶん太しか見た事が
なかったため、それほど「不整脈」を危惧していませんでした。
またしても発覚、ダメ飼い主・・・。
前回の血液検査で異常に少なかった血小板数値。
正常値「18万〜51万」のところ、ぶん太は「4万5千」でした。
「検査当日に再測定したら、20万とかに変わるって事もありますから」
と前回言われてたけど、とても不安です。
一番気になるところでした。血が止まりにくいわけですから、手術をしても
止血に手間取るだろうし、なにより日常、大ケガでもしたら・・・。
神妙な面持ちの院長先生や、嫌がるぶん太の不安そうな顔を見て、緊張しました。
後ろ足から血を抜いて、血液検査です。
不整脈がどの程度のものなのか、心臓は麻酔に耐えられるのかエコーで調べます。
かなりの時間が経ちました。
やっと、名前を呼ばれ、診察室に入り、心電図のある部屋へ案内されました。
ぶん太が震えて横たわっていました。
この時は、心臓部担当(?)の先生が丁寧に説明して下さいました。
エコーの結果:心臓に異常なし。
心電図:少し長めに調べた結果、心拍は確かに止まる箇所があるが、加療する
ほどでなく日常生活上、問題なし。
ということで、ぶん太の不整脈は不整脈とは言えないくらい軽度のもので、麻酔に
影響を及ぼす心配がないことが判明しました。
ちなみに、皆さんの愛犬が、もし普段遊んでいる時に急に倒れたり、動かなくなったり
した場合は、不整脈や心臓疾患の恐れがありますので、その時は、例え、何事も
無かったようにすぐ動き出したとしても、速やかに病院に連れて行き診てもらいましょう!
震えるぶん太を抱きあげて、次は院長先生からの説明です。
血液検査の結果は、うれしいことに前回よりも良好でした。
心配していた血小板数値は、なんと「28万2千」(正常値:18万〜51万)。
ほんとに増えてる〜♪先生の言った通りだ〜。
院長先生より、心臓も正常で全く問題なく麻酔がかけられる体だと
お墨付きをいただきました。
「夕方迎えに来る時には、原因と今後の治療法が分かってるんですか?」
と聞くと、最高の笑顔で
「はい、全部分かります。大丈夫ですよ。安心して下さい。」
ゔ〜〜心強い〜〜。頼もぢい〜〜。ブジダぜんぜぇ〜。
ぶん太、不安そうな顔してたけど、私達は心から安心して預けることが出来ました。
5時過ぎ、はやる気持ちを押さえながら、病院へ向かいました。
早くぶん太に会いたい。
だいぶ歯肉を切り取られたんだろうか?
血は止まったろうか?
あ、そうか血小板は大丈夫だったんだ。
怖がってないかな?
今後どんな治療をするんだろう?
そんな浮き足立った状態で、待合室で待つ時間が
とてもとても長かったぁ。
呼ばれると、極上の笑顔で院長先生が待っていました。
最初に口頭で「ぶん太の口腔内の異常」を(え?異常?)
レントゲン写真を前に説明され、その後、奥の方に通されました。
奥にはモニタがあり、それには、ぶん太の口の中の画像が画面いっぱいに写ってます。
(下の最初の画像です)
どこが異常なのか、モニタを示しながら説明を続けます。
まず、ぶん太のうわあごの前歯(6本あるはずの切歯)は7本もあり
1本余分だったのです。(前歯の親知らず?)
それにより、歯の生え方、並び方が悪く、歯肉の状態にも
悪影響を及ぼします。
これが問題の歯並びだぁ〜
それと、一番の原因、ぶん太は「歯肉増殖症(歯肉過形成症)」という病気でした。
読んで字の如く、歯肉全体が過剰に増殖する病気です。
症状が悪化すると、歯肉が歯におおいかぶさるようになり、
歯と歯肉の間にポケットができ、そこに食べカスや雑菌が入り込み
歯周炎・歯周病を招きます。
コリー、シェルティ、ボクサー、レトリバー種に、短頭種にも、よくみられるそうです。
普段から、ぶん太の歯並びの悪さと、犬歯の短さ(というより、どれが犬歯なの?と思ってた)には
気付いていましたが、他のボステリと口の中までは比べた事がなかったので、
異常だとは思ってもいませんでした。
ぶん太はすでに、ほとんどの歯が歯肉におおわれ、かなり深いポケットが
出来ていて、当然のごとく歯周病になったようです。
そんなことも知らずに最近、硬い骨付き肉のオヤツを与え続けていたので、
膨らんだ歯肉が傷付いて、徐々に膿んできていたポケット内が破裂したのです。
血が出るということは、相当痛みも伴っていたそうです。
本当にかわいそうな事をした、と反省しました、が
この病気の場合、あまり歯肉にショックを与える事もせず気付かないでいて
症状が知らないうちに悪化し、歯を支える骨まで蝕む事になるらしいので
「あー、私が硬いおやつを与え過ぎたおかげで気付いたんだ」
と、これまた超・鬼・プラス思考発揮で「気付けてよかった」と
思い直しました。(おいおい:ぶんかず)
どれくらい、増殖していたか、測定具で診てみると・・・
目盛り全部の範囲は1センチちょいあります。うわっ。ずいぶん入りました。
「原因がはっきりわかったので、すぐに手術に取りかかりました」
と先生。(麻酔をすることになった段階で、説明を受けた上、手術等に関しても
承諾書にサインしてます)
え? 手術ぅ? って。え? 検査だけでは? え? え? もうしたんですかぁ? え〜〜〜〜?
私たちの驚きを知ってか知らずか、先生は
手術の様子の画像をモニタに順ぐりに写し出しながら、
ひょうひょうと説明します。
手術中にこういう撮影までしてくれるんだぁと、驚くやらうれしいやら。
それと同時に、この時真後ろの診察台から
「クゥ〜ン、クゥ〜ン」と切なそうな鳴き声が・・・。
説明中だったけど、あまりに気になって後を見ると
会いたかったぶん太が、看護師さんにホールドされながら、私達を見て
鳴いているのです。
「ぶん太だぁ!」と説明中にもかかわらず、叫びましたよ。
すぐにでも抱きしめたいのに、藤田先生の説明は止まりません。
涙をのんで、鳴いてるぶん太をそのままに、
説明を聞き漏らすまいと、なんだか必死でした。
「歯肉切除術」「歯肉整形術」
「歯石・歯垢除去&ルートプレーニング」
※ここから、手術シーンになります。出血はほとんど無いと言ってもいいくらいですが、
ニガ手な方は横目で、もしくは焦点を合わさずに見ながら、ダーッとスクロールして下さい。
どこまで切るのか印をつけていく。歯肉の根元の赤いポッチがその印。
電気メスで歯を傷つけないよう、、ジワジワと切開していきます。
剥離子で歯肉を除去します。
歯肉全体の形態を整え、修正する。これで、ほぼ完了。
術前と術後を見比べて下さい。
おお、犬歯が犬歯だ〜。奥歯もすっきりしてる。しかも、なんか歯がきれいだよぉ。
犬の歯になってる〜。
ひと皮むけて、凛々しい感じ。(親ばか)
今迄短いと思っていた犬歯は埋まっていただけで
ちゃ〜んと見えるようになりました。
歯石が付きまくって汚れていた前臼歯もルートプレーニング(※)でキレイになってます。
(※ルートプレーニングとは:麻酔をかけて、歯周ポケットの奥深くの歯石や感染した歯質を
専用の器具を使ってきれいに取る治療をのことを言います)
以上が今回の手術の全容です。
検査前に心配してた
「検査でどの位歯肉を切るんだろう? 何ミリ? 何センチ?」
どころか、そんなもんグワ〜っと超越し、歯肉、ほとんど、切り取っちゃいましたから〜。
すごすぎるぅ。
ぶん太、寝てる間の出来事とはいえ、よく頑張ったね。偉かったね。
院長先生も「骨にまだ影響してなかったので本当に良かったです」
とホッとされてました。
ただ、この病気は繰り返す可能性があるそうなので、本当に今後のケアが重要です。
院長先生の、術中の写真を見せながらの説明は、とても分かり易く、
まるで手術を見ていたかのような気にさせられました。
写真を数枚拝借出来ないか尋ねると、
全ての写真をコピーしたCD-ROMを用意して下さいました。ありがとうございましたぁぁぁ(涙)
本当に、この病院・藤田院長先生に出会えたことを、感謝しました。
あんなに可哀想な状態だったぶん太を、
待たせる事なくすぐに助けて下さって
元気に甘えるぶん太を抱きながら
言い様のない、よろこびでいっぱいになり
涙が止まりませんでした。
カズさんも 泣いてました。(泣いちょらんて!:ぶんかず)
心からお礼を伝え、
幸せな気持ちで帰りました。
待合室で待ったり、一時帰宅で夕方まで心配しながら時間が過ぎるのを待ったり
とにかく待つ事が多かった一日で、その時は長く感じたけれど、こうして過ぎてみると
あっという間の一日でした。ほんとうに長くて短い一日でした。
<診療費>
再診料・・・¥900
血液検査 簡易・・・¥2,000
血液検査 簡易・・・¥1,600
血液検査 簡易・・・¥900
X線検査・・・¥7,500
歯科用X線検査・・・¥4,000
超音波検査・・・¥4,000
心電図・・・¥2,000
点滴料・・・¥2,000
注射料・・・¥1,000
留置針装着・・・¥2,000
鎮静・・・¥4,000
麻酔料・・・¥15,000
手術費用・・・¥25,000
内服薬・・・¥1,600
内服薬・・・¥1,200
消毒液・・・¥1,300
書籍*・・・¥3,800
消費税・・・¥3,990
総額・・・83,790
(アニコム負担額・・・¥39,900)
--------------------------------
自己負担額・・・¥43,890
書籍*:今後の為に「イヌ・ネコ家庭動物の医学大百科」を購入した。
藤田院長先生も執筆されています。
麻酔から醒めた後は体温が急激に下がる為暖かくするように言われました。
帰宅の車中から眠そうにしていたぶん太は家に着くなり爆睡です。
ぶん太が帰って来て嬉しくてしかたないひななですが、まだ遠慮してます。
眠気も去ったようで、そろそろ遊びのお誘いかな?
でもおまえさん、病み上がりみたいなものだぞ、ぶん太く〜ん。
翌日です。いつものように、かまれてます。
うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーと、いつものバトル。
心なしか、力が入りきっていないような・・・。
バトルもひななに押され気味?
でも、ひななはウレシいんです。
先生から「まだ噛むおもちゃは与えないように」と言われてるから全部しまってあるのに、
やんちゃ娘がちらかしていきます。やめてぇぇぇぇ
硬いドライフードではなく2週間は缶詰等の柔らかいフードを与えます。
なもんだから、ぶん太、美味しいのか食べる食べる!
何しろ人間にもおいしそうと思えるニホイがします。
歯肉がしっかりするまでは、歯磨きはせず、消毒液で口腔内を清潔に。
スプレーなので、シパシパと、簡単です。誰にでも簡単に出来ますし、普段からのケアにもお勧めだそうです。♪
今回のことを肝に命じ、ひななも、さっそく歯磨きの練習ね♪
皆さんも「歯の磨き方」を参考にして毎日磨いてあげて下さいね。
今は、まだ歯肉が痛むようで、ひななと引っ張りっこが始まっちゃってもすぐに離します。
でも、それ以外は本当に以前通り元気です。
術後だっちゅーのに、四六時中バトルしてます。だんだん力も入ってきました。
軽く一日20回はこなしてますよ。
一日、何度もキレイになった歯を見ては
「ぶん太かっこよくなったね〜」と親バカしてます。
犬の歯磨き。
軽視し過ぎていた私は今回、心底反省しました。
噛むのが大好きな犬が「噛めなくなる」事程かわいそうなことはありません。
どんな仔も、食べカスは歯肉の間に入り込みます。
人間より歯周病になりやすいワンコ達。
可愛いから、喜ぶから、と、つい与えてしまうおやつ。
そこで終わりにしないで、口の中のケアも忘れないようにするようにします。
皆さんも、今一度、大切な愛犬の歯をチェックしてあげて下さい。
ちなみに、帰宅後に家にある固いおやつ類(ひづめや骨など)はソッコーごみ箱行きとなりました。
バキュームカーさん、ありがとう。
おかげで、何もかもあ〜っという間に、いい方向で事が済んでしまいました。
ぶん太も安らかに眠れるようになりました。イビキは相変わらずですが。
フゴ〜、フゴ〜、フゴ〜。
ひなな「兄たん・・・いびきがうるちゃいでちゅ・・・グガ〜、グガ〜、グガ〜・・・。」
ぶん太「おまえこそ・・・フゴ〜、フゴ〜、フゴ〜・・・。」
by buntakato
| 2007-11-10 02:26
| ケガ・病気・病院